第7回「タイムマシンにおねがい」の巻

第7回目は、サディスティック・ミカ・バンド(長いので、以下「SMB」)の「タイムマシンにおねがい」をご紹介します。

SMBのリーダーで、この曲の作曲者でもある加藤和彦さんは、昭和22(1947)年生まれ、昭和42(1967)年に当時活動していたバンド「ザ・フォーク・クルセイダーズ」(通称フォークル)の解散記念として自主制作した「帰って来たヨッパライ」が話題となり、プロデビュー。このブログをご覧の皆さんの多くはご存知かと思いますが、この曲は、テープの早回しやオーバーダビング等を多用した、当時の録音技術を考えれば、非常に実験的な楽曲であり、それを一介のアマチュア・ミュージシャンが制作し、そのレコードが日本初のミリオンセラーを記録しました。

フォークル解散後には、奥さんのミカさんをボーカルにSMBを結成。昭和49(1974)年にビートルズなどを手掛けた英国の名プロデューサー、クリス・トーマス氏を迎えて、日本のロック史に残る名盤「黒船」をリリース。「タイムマシンにおねがい」はこのアルバムに収録されています。
(「黒船」のアルバムジャケットです。)
この「黒船」のA面は、同曲以外は(モノローグが入った曲が1曲ありますが、)ロックのインストゥルメンタルで、黒船来航時の江戸の喧騒が非常によく表現されています。(「帰って来たヨッパライ」といい、この「黒船」といい、「天才」というのは、まさにこういう人のことを言うのかと・・)

そして、この「タイムマシンにおねがい」は、シンプルなロックンロールなんですが、腕のいいミュージシャンと名プロデューサーにかかれば、こんなカッコいい曲に仕上がってしまううんですねー。この曲のコードは、何とA、C、D、Eだけ(!)で、初心者でも比較的簡単に演奏できることから、かつては(今でも?)ロックバンドの入門曲として、日本のロックのスタンダードになっています。

前置きが長くなりましたが、ウチのMEIKOの「タイムマシンにおねがい」、お聞きください。

この曲では、特段の「調教」(ボカロの世界では、パラメーターの調整をこう呼びます。)はしていないのですが、ウチのMEIKOは、本当に気持ちよく歌ってくれていて、バックの演奏はともかく、MEIKOのボーカルという意味では、この曲が、これまでのところのベストテイクだと思います。

さて、その後のSMBですが、ミカさんがクリス・トーマス氏と不倫関係になってしまったことから、加藤和彦さんはミカさんと離婚して、SMBは解散となりました。
しかし、平成元(1989)年には桐島かれんさん、平成18(2006)年には木村カエラさんをボーカルに迎えて、再結成されています。(加藤さんの不幸な出来事により、SMBが再結成される可能性はなくなりましたが、もし、再結成されるならば、ウチのMEIKOを4代目のボーカルに強力プッシュしたいところですw)

ところで、加藤夫妻以外のSMBのメンバーは以下の通りです。(( )は「黒船」リリース時の年齢です。)
ギター:高中正義(21歳)、ドラム:高橋幸宏(22歳)、ベース:小原礼(23歳)、キーボード:今井裕(25歳)
皆さん本当に若い! 何せ、当時全く新しい音楽だったロックを演奏できるミュージシャンは、彼らの上の世代には殆どいなかったわけですから、パイオニアの強みということで、彼らはこれ以降、日本のミュージックシーンのフロントランナーとして、長きにわたって活躍することになります。

このように、若い人はなるべく「大人」がいない(近寄れない)ところで勝負したほうが絶対得ですし、(人口も減って、マーケットがどんどん小さくなっている昨今ならば、なおさらのこと)大人もあまり若い人たちの領分に入り込まない方がいいよなーと思う今日この頃です。(エッ、「ジジイのくせにボカロなんかやってるお前はどうなんだ」って、・・・すいませんm(__)m)

さて、恒例のお口(耳?)直しですが、今回は3代目の木村カエラさんを迎えた再結成時の動画をご紹介します。
ライブなので、さすがにギターソロは、少しアレンジを加えていますが、それ以外は殆どオリジナル通りに演奏していて、まるで「アマチュアバンドの諸君、この曲はこうやって演奏するんだよ。」と模範演奏をしているような感じです。
それでは、木村カエラバージョンの「タイムマシンにおねがい」お楽しみください。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回は6月19日、よしだたくろうの「結構しようよ」を予定していますので、また覗きに来てください。ではでは。

PS:今回の動画を新しいPCで製作しようとしたところ、いつも使っている「Windows Movie Maker」が無い!ネットで調べてみると、MS社は2017年でこのソフトのリリースを中止したとのこと、フリーソフトはウイルス感染の危険があるということで、仕方なく評判の良かったソフトのベーシック版を5千円程で購入しました。最初は使い方が分からず、途方に暮れてしまいましたが、使用方法をネットで調べて、何とか基本的な操作方法をマスターして制作してみると、有償ソフトなだけあって、いろんなことができるのですが、調子の乗っていろいろやってみると、なんともスケベオヤジ感が漂う出来になってしまいましたorz (この年になって二次元オタクの人たちの気持ちが少し分かりましたw)あんまり動画に凝りすぎると、音楽制作がメインなのか、動画制作がメインなのか、訳がわからなくなるので、動画の方は少し控えめでいこうと思います。(自分の趣味もばれそうですし・・・w)

(よろしかったら、以下のタグをクリックしてくださいm(__)m)

にほんブログ村 音楽ブログへ

にほんブログ村

コメント

このブログの人気の投稿

第27回「クリスマス・イブ」の巻

第26回「さよなら」の巻

第24回「ファンキー・モンキー・ベイビー」の巻