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第29回「Twist & Shout」の巻

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自分がビートルズを聞き始めた半世紀前(!)には、ネット配信はもちろんのこと、貸しレコード屋も無く、好きな音楽を聴くには、レコードを買うか友達から借りるしかありませんでした。ですから、この時代に親に買ってもらったビートルズのベストアルバム(通称「赤盤・青盤」)は、おそらく自分の生涯で最も聞いたアルバムではないかと思います。 昨年11月にこの赤盤・青盤が半世紀ぶりに復刻されましたが、前回ご紹介した「I saw her standing there」と今回紹介する「Twist & Shout」は、復刻版のリリースに合わせて追加された楽曲です。 今回の復刻版では、新たな楽曲が追加されただけではなく、最新のAI技術を使って、音が格段に良くなっています。特に初期の録音は、ボーカル用と演奏用のたった2本のマイクで録音されたので、各楽器の音は混然一体となっていましたが、最新技術によって各パートの音が分離されて、はっきり聞こえるようになりました。(ある方がネットで説明していましたが、ホットココアをお湯に溶かす前のココアと砂糖の粉末に戻すようなものと言ってました。) 前置きが長くなってスイマセン。お耳汚しとなることは重々承知していますが、よろしかったら聞いてやってください。「Twist & Shout」です。 この曲は元々、ファーストアルバム「Please Please Me」のラストに収録されていますが、全14曲の内、先に発売されたシングル盤4曲を除く10曲を1日で録音するという過酷なスケジュール下、最後に収録されたのがこの曲で、ジョンの喉が限界を迎える中、復刻版ではリアルなジョンの魂のシャウトを聞くことができす。(この曲を歌い終えた後、ジョンはしばらく声が出なかったそうです。)是非お楽しみください。 ビートルズ・ファンは大きくジョン派とポール派に分かれ、自分はこれまで圧倒的にポール推しでしたが、最近、彼等の初期のライブを改めて観るようになって、「この時代のジョンもいいなー」と思うようになりました。 最後にこの人のカバーもご紹介します。タイトルは「ひねってワォ!」ですw 今回も最後まで見てくれて、ありがとうございました。次回もビートルズナンバーを予定していますので、また、覗きに来てください。ではでは。 (よろしかったら、以下をクリックしてください。) にほんブログ村

第28回 「I saw her standing there」の巻

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1カ月遅れになってしまいましが、今年もよろしくお願いいたしますm(__)m ちょっと前になりますが、昨年11月にビートルズの最後の新曲「Now and Then」が発売され、また、1973年にリリースされたベスト盤(通称、赤盤・青盤)がデジタル・リマスターで再発売されて、久しぶりにビートルズが世間の話題となりました。 実は3年ほど前にリタイア後の楽しみとして、ボカロに歌わせようと、ビートルズのバンドスコア本を買いましたが、収録曲数はなんと60曲!(w) これから一生かかってもカバーしきれない程の在庫を抱えて、どうしたものかと考えていたのですが、これらの曲をカバーするのは、ビートルズが話題となったこのタイミングしかないと思い、今年はビートルズを中心に60~70年代のBritish Rockを特集することにしました!!(せいぜい、頑張れよ) 特集の1曲目は、やっぱりこの曲「I saw her standing there」をご紹介したいと思います。この曲は、英国で昭和38(1963)年3月にリリースされたビートルズの1 st アルバムの「Please Please Me」の1曲目に収録されています。冒頭のポールの"One Two Three Four”のカウントは、「世界を変えた4カウント」と言われており、個人的には、1st シングルは、「Love me do」ではなくて、こっちの方が断然よかったんじゃないかと思いますが、皆さん、どう思いますか? さて、今回のカバーですが、元々のポールのボーカルのイメージが強すぎて、何をどうやっても「イマイチ」感が拭えず、なんとも微妙な仕上がりになってしまいましたが、どうかお付き合いください。 今回もいつものピアプロから、とりねこさま、afterさまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。 この当時、洋楽の多くには邦題が付けられていました。(中には、「A Hard Day's Night(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)」なんて、原題の原型をとどめないぶっ飛んだものもあって、これはこれで楽しいですね。) 今回の曲は、原題のカタカナ表記しか見たことがなかったので、邦題を付けるとしたら、どんな感じになるかなーなんて考えながら、ネットでこのブログのネタを探していたら、この曲の邦題があった

第27回「クリスマス・イブ」の巻

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さすがに楽曲制作や動画編集にもだいぶ慣れてきて、クリスマス・シーズンに余裕で間に合いました! というわけで、前回ご案内しましたように、今回は山下達郎さんの不朽の名作「クリスマス・イブ」をご紹介します。 この曲は、山下達郎さんの昭和58(1983)年にリリースされた7枚目のアルバム「MELODIES」に収録され、同年12月にシングルが発売されましたが、その時はオリコンチャートで44位が最高位でした。しかし、昭和61〈1986)年にシングルが再発売され、昭和63(1988)年にJR東海のCMソングに起用されると、徐々に売り上げを伸ばし、平成元(1989)年12月には、オリコンチャート1位を獲得します。発売から1位を獲得するまでの期間、6年6カ月は当時の最長記録だったそうです。 そして、シングル再発売以降、毎年クリスマスの時期が近づくとオリコンチャートにランクインするようになり、令和4(2022)年まで37年連続のチャートインを達成して、これはギネス世界記録を更新中です。今年は、平成25(2013)年の30周年に続き、40周年記念としてアナログレコードがリリースされ、今年も38年連続のチャートインが確実視されています。 この曲の最大の特徴は、何と言っても曲の途中のカノン風の荘厳なコーラスにありますが、これは達郎さんがお一人で8時間かけて収録したそうです。この曲の制作にあたって、これまでであれば、このコーラスをMEIKO一人に歌わせなければいけませんでしたが、前々回にご報告しましたように、今は新たに8人のボーカロイドが加わりましたので、パート毎に別のボーカルを起用して、それなりのコーラスに仕上がりました。 また、この曲独特の空気感も、音楽制作ソフトが備えているリバーブ(所謂エコーのような音響効果)等の機能を駆使して、オリジナルの雰囲気に近づけることができました。 自分的には、これまで制作した楽曲の中で最も満足度の高い仕上がりになりましたので、是非聞いてやってください。 山下達郎さんのカバーで「クリスマス・イブ」です。 今回もいつものピアプロから、陽名さま、KONPASUさま、カラコロさまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。 さて、恒例のお口(耳?)直しですが、今回はやっぱり、この曲がヒットするきっかけとなったJR東海のCM集をご紹介します。

第26回「さよなら」の巻

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(よその国のことはよく知らないので、比較はできませんが、)日本のポピュラーソングは、季節感がある歌が非常に多いのが特徴ですね。その背景には、よく言われるように、日本には四季があり、季節ごとに気候の変化がはっきりしていることと、昭和の時代、ポピュラー歌手のメインの仕事は、シングルレコードの売り上げを伸ばすことにありましたから、3~4カ月毎にリリースされる楽曲は必然的に季節感がある歌が多くなったんだと思います。 このように季節感のある楽曲を多くカバーしていますので、閲覧数が100にも満たないブログですが、自分もそれなりにリリースする曲の季節感は意識しています。今回ご紹介するこの曲も実は昨年秋の配信を予定していたのですが、作業が遅れて年が明けてしまったので、1年待って動画をUPすることにしました。 オフコースは、ボーカルの小田和正さんを中心に結成され、昭和45(1970)年にデビュー。小田さんは神奈川の名門、聖光学院から東北大学建築学科に進んだ秀才でしたが、建築家の道を捨てて、音楽の道を選択します。バンド名のオフコースの英語表記は、"Of Course"(=もちろん)ではなく、"Off Course”(=道を 外れる)となっているのは、そんな彼の決意を表しています。 今回ご紹介する「さよなら」は、昭和54(1979)年、17枚目のシングルとしてリリースされ、オリコンチャート2位にランクインして、彼ら最大のヒット曲となり、デビューから苦節10年、ようやく人気バンドとしての地位を確立することになりました。(このブログを書くまで、彼らがこの曲の前に16枚もシングルを出していたとは知りませんでした。苦労したんですね。) 前置きが大分長くなってしましました。昨年秋の制作ということで、いつものMEIKOが歌います。「さよなら」お聞きください。 如何でしたでしょうか?今回もいつものピアプロから、日灯止さま、茶入敬文さま、夕穂道さまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。 今回の配信に当たって、聞き直したところギターソロがどうにも気に入らなかったので、その部分だけ録り直したんですが、前の録音も消去しないで、小さな音で再生することでユニゾンの効果を狙ってみましたが、何だか微妙な仕上がりになってしまいました。(苦笑) 話は変わって、今

第25回「君の瞳に恋してる」の巻

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今回ご紹介する「君の瞳に恋してる」は、自分が大学時代を振り返った時に真っ先に思い出す曲で、以前からカバーしたいと思い、ネットで楽譜を探しても見つからなかったのですが、最近マックカフェのTVCMで起用されて世間で再注目されたせいか、楽譜販売サイトにアップされているのを発見して、ようやくカバーすることができました。(この曲に限らず最近TVCMで流れてくる曲は、我々が若い時の曲がホント多いですね。ジジイに媚びを売っても仕方ないんですけどね・・) この曲は、元々はアメリカのフランキー・ヴァリという男性歌手のヒット曲ですが、昭和57(1982)年にアメリカのディスコグループ、ボーイズ・タウン・ギャングがカバーして日本や英国で大ヒット。日本でも椎名林檎さんを始め多くのミュージシャンにカバーされています。 さて、今回は洋楽ということで、英語の苦手なMEIKOでは、満足いくものができないと考え、思い切ってYAMAHAの最新ソフト「VOCALOID 6」を購入しました。(価格は27,500円、この手のソフトにしては結構な値段でした。) このソフトには、HARUKA、AKITO、ALLEN、SARAH、KEN、KAORI、AMY、CHRISと、何と8人のVoiceが搭載されており、こらからは、MEIKOに加えて9人のラインアップで、楽曲が制作できるようになりました。で、今回は当然のことながら、英語が上手い女性ボーカルに歌わせてみました。 それでは、お聞きください。期待の大型新人!w、SARAHの「君の瞳に恋してる」です! さすが最新のAI掲載ソフトというだけあって、自分としては、結構満足のいく仕上がりとなりましたが、如何でしたでしょうか?  尚、今回もいつものピアプロからトユさま、カラコロさまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございましたm(__)m さて、毎回恒例のお口(耳?)直しですが、今回はそのものズバリ、本家の動画をご紹介します。 この映像を始めて観たのは、ヒットしていた時ではなく、後年になってからですが、最初は「ネタ」かと思いましたw ボーイズ・タウン・ギャングというグループ名から、自分はスカパラのような大人数のバンド編成で演奏しているものだとなんとなく想像していましたが、自分の勝手なイメージと実際との落差に唖然としたことを憶えています。 それから、ちょっ

第24回「ファンキー・モンキー・ベイビー」の巻

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今回は、日本のロックを語るうえで絶対に外せないバンド、キャロルのご紹介です。 キャロルは、昭和47(1972)年、矢沢永吉さん(ベース・ボーカル)の呼びかけに応じたジョニー大倉さん(サイドギター・ボーカル)、内海利勝さん(リードギター)、ユウ岡崎さん(ドラムス)の4人で結成。 横浜のディスコ等で演奏活動を続ける中、フジテレビの番組「リブ・ヤング」での演奏が、ミュージシャン兼プロデューサーのミッキー・カーチスさんの目に留まり、レコードデビューすることになります。 (実は、自分はこの放送を見ていた記憶があります。他の出演者が長髪でチェックのシャツにジーンズという、拓郎さんと同じようなファッションだったのに対して、キャロルはリーゼントに革ジャンといういでたちで、「なんか恐そうな兄ちゃんたちだなー」と彼らを見て当時の自分がそう思ったことを憶えています。) このキャロルのファッションは、ジョニー大倉さんのアイディアらしいのですが、ビートルズがレコードデビュー前のハンブルグでブイブイ言わせていた時代の衣装を参考にしたそうです。(キャロルがデビューする以前、グループサウンズが全盛の頃、 タイガースなどが、 同じビートルズでも「サージェント・ペパーズ」の頃のミリタリールックの衣装を着ていましたが、それよりも古い時代のファッションに着目したのは、さすがのセンスですね。) シンプルな分かりやすい音楽性とこのちょっと悪そうなファッションが、当時のツッパリ系(今でいうヤンチャ系)の兄ちゃん姉ちゃん達の絶大な支持を得て、瞬く間に人気者になっていきます。キャロル登場までは、このようなちょっと不良っぽい若者をターゲットにしたミュージシャンはおらず、その意味でキャロルは新しいマーケットを開拓したと言えるでしょう。 さて、今回ご紹介する「ファンキー・モンキー・ベイビー」は、7枚目のシングルとして、昭和48(1973)年6月リリース(これも50年です!)。30万枚を売り上げ、キャロル最大のヒット曲となりました。 前振りが長くなりました。それでは、お聞きください。ウチのMEIKOが歌います「ファンキー・モンキー・ベイビー」です。 今回もいつものピアプロからすけぇちよさま、はなこさまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。 ガキの頃この曲を最初に聞いた時、「ファンキー・モンキー

第23回「帰れない二人」の巻

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これまで、わがアイドル吉田拓郎さんの曲は3曲ご紹介してきましたが、拓郎さんばかり取り上げて、この人を取り上げないのはいかがなものか、という声にお応えして(誰も言ってないぞw)、今回は井上陽水さんの名曲「帰れない二人」をご紹介します。 この曲は、日本音楽史上初のミリオンセラーアルバムとなった「氷の世界」に先行して発売されたシングル「心もよう」のB面に収録されて昭和48(1973)年9月にリリースされました。(これも今年で50年です!) 陽水さんを始めバックのメンバーは、「帰れない二人」をA面に推していたそうですが、レコード会社の判断で「心もよう」がA面になったそうです。(「心もよう」もよい曲なんですが、今聞くとちょっとベタな感じがします。ただ、当時の音楽的な状況を考えれば、レコード会社の判断としては、これが正解だったんだと思います。) さて、今回の楽曲制作ですが、いつも以上に苦労しました。特に後半の盛り上がりのところが、なかなかオリジナルの雰囲気を出せなくて、とりわけギターソロは難しいフレーズではないんですが、音がイマイチで残念な感じですorz  ただ、ウチのMEIKOは頑張って歌ってますんで、聞いてやってください。 井上陽水さんのカバーで「帰れない二人です。」 如何でしたでしょうか? 今回もいつものピアプロから、素依さま、お茶!さまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。 ところで、この曲は陽水さんと、このブログの第1回でご紹介したRCサクセションの忌野清志郎さんの合作です。なんでも、清志郎さんが陽水さんのアパートに遊びに行ったときに、二人で曲を作ろうという話になって、曲は清志郎さんの他の曲のコード進行を参考にして、歌詞は一番を陽水さん、二番は清志郎さんが後日陽水さんに電話で伝えて、この名曲ができたそうです。(清志郎さん談。陽水さんの話では、詩は清志郎さんと1‐2行ずつ交互に作っていったそうです。二人の記憶が全然違うのが可笑しい。) いずれにしても、狭いアパートでエッジのきいた風貌のお二人がギター片手にあれこれ相談している姿を想像すると、なかなかシュールな感じですね。(この時は、二人とも日本を代表するミュージシャンになるなんて想像してなかったでしょうね・・・) ということで、お口(耳)直しはお二人のデュオをお楽しみください。 清志郎さんは