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第35回「ゲット・バック(Get Back)」の巻

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最近は自分の好きなボクシング中継などは、ネットの動画配信サービスが利用されることが多く、自分が契約していない配信サービスで観たいコンテンツが放送されるときは、契約をするかしないかを悩むことが多くなりました。 そんな自分でも3年前にディズニー・プラスでビートルズの映画「ゲット・バック」が放送された時は、迷わずディズニー・プラスに加入して、3夜連続、計8時間の長編ドキュメンタリーを堪能しました。 この映画は、昭和44(1969)年1月にテレビのドキュメンタリー放送用に収録されていた約60時間のフィルムを編集したもので、最初はビートルズ解散直後の昭和45(1970)年4月に「Let It Be」として劇場公開され、それから約50年振りに再編集されることになりました。当初は上映時間2~3時間の劇場公開が予定されていたようですが、コロナの影響で劇場公開から動画配信に変更されましたが、個人的にはこの8時間の動画配信の方が、メンバーの演奏の様子や人となりがよく分かって、ビートルズ・ファンにはたまならい作品になったと思います。 この1年続けてきたビートルズ特集ですが、今回で一応の最後にしようと思い、最後に相応しい楽曲として、この映画のタイトル「ゲット・バック」に挑戦してみましたが、いつも以上にオリジナルに寄せることが難しく、残念な出来になってしまいました。お耳汚しかもしれませんが、聞いてみてやってください。「ゲット・バック」です。 この曲はオーソドックスなロックンロールで、曲自体はそれ程難しくはないのですが、音作りとかグルーブ感とかが、全然キマらならなくて、苦労しました。 さて、この映画の見どころは、いろいろありますが、自分としては、一つの楽曲(ゲット・バック)について天才(ポール)がギターを抱えて口ずさむところから、バンドとして歴史的な演奏をするまでのプロセスを本当に興味深く楽しむことができました。 それでは、恒例のお口(耳?)直しです。この映画のクライマックス、昭和44(1969)年1月30日、ロンドンのアップル社の屋上で行われた伝説の「ルーフトップ・コンサート」の様子をお楽しみください。 1年続けたビートルズ(and ローリング・ストーンズ)の特集は今回で一応の終了ですが、この2組については、これからも散発的に取り上げたいと思います。(何せまだスコアの在庫がたくさんありますか

第34回「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(While my guitar gently weeps)」の巻

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数あるビートルズの楽曲の中で 実は自分の最もお気に入りな曲が、今回ご紹介する「While my guitar gently weeps」です。この曲は、昭和43(1968)年にリリースされた、オリジナルアルバムとしては10枚目となる「ザ・ビートルズ(通称:ホワイト・アルバム)」に収録されています。作詞・作曲はジョージ・ハリスン 。ジョンやポールの存在が余りに大きくて、これまで目立たなかったジョージですが、この頃から才能をメキメキ開花させて、この曲の他にも「Here comes the Sun」や「Something」など、後期のビートルズには欠かせない名曲を残しています。 この曲でリードギターは、ジョージの友人の「神様」こと、エリック・クラプトンが演奏しています。このギタープレイが昔から大好きで、ちょっと聞いた感じではそれほど難しくないように聞こえますが、このオリジナルの雰囲気を出すのはなかなか難しく、改めて修業が必要だと感じた次第です。 それでは、聞いてみてやってください。ジョージ・ハリスンの名曲「While my guitar gently weeps」です。 今回もCopilotを使って画像生成AIでイラストを作画しましたが、大分要領が分かってきて、いい感じのイラストになりました。(でも、あまりに手軽すぎて、モノを作る満足感なんてものは殆どありませんorz) ところで、ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンのお二人ですが、この時期ジョージの奥さんだったパティ・ボイドにクラプトンが横恋慕してしまい、この時の彼女への思いが、彼の代表曲「いとしのレイラ」となったのは余りにも有名な話です。(おそらく史上もっとも有名な三角関係かと思います。)この後、パティ・ボイドはジョージと離婚して、クラプトンと再婚しますが、離婚から再婚まで数年間のブランクがあることや、ジョージとの離婚は彼の宗教(ヒンドゥー教)への傾倒や性格の変化に彼女が付いていけなくなったことが主な原因とのことで、単純な「寝取り・寝取られw」とはちょっと違うようです。 さて、恒例のお口(耳?)直しですが、昭和62(1987)年に行われたロンドンのチャリティコンサートのライブをご紹介します。 この両人以外にも、リンゴ・スターやエルトン・ジョンなど豪華な顔ぶれが揃って華やかなステージを繰り広げています。(にしても、み

第33回「ア・ディ・イン・ザ・ライフ(A Day in the Life)」の巻

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フォークソングやロックに興味を持ち始めた中学生の頃に購読していた音楽雑誌には、よく「名盤ランキング」といった企画があり、その中で今回ご紹介する「A Day in the Life」が収録された「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は必ず上位にリストされ、50年以上経った現在でもロックの名盤の代名詞的な地位を確立しています。 以前にもお話ししましたが、当時はネット配信はおろか貸しレコード屋も無かった時代ですから、新しい音楽を聴くためにはレコードを買うか、友達に借りるしかありませんでした。ですから、なけなしのお小遣いでどのアルバムを買うかは中学生の自分にとっては極めて重要な問題で、純真な少年が音楽雑誌の偉いセンセイの言葉を信じてこのアルバムを買って、ワクワクしながら初めて聞きましたが、 当時の正直な感想は「ん?」といった感じでした。 このアルバムは、ペッパー軍曹(Sgt. Pepper)という架空の人物が率いるバンドの公演という一つのテーマ(コンセプト)で制作され、史上初の「コンセプト・アルバム」として評価されています(史上初かは諸説あります)。ただ、収録曲はビートの効いた典型的なロックンロールは少なく、比較的静かなポップスやよく分からないインド音楽などもあり、当時ディープ・パープルが大好物だった自分には、正直物足りない感じがしました。 このようにアルバム全体の印象は微妙でしたが、 アルバムのラストを飾る「A Day in the Life」は別格で、この曲の持つ圧倒的な「凄み」は、中学生の自分にも分かりました。 前置きが長くなってしまい、申し訳ありません。それではお聞きください、ビートルズのカバーで「A Day in the Life」です。 この曲の聞かせどころは、何と言ってもジョンのパートから、ポールのパートに移る際のオーケストラの演奏部分ですが、いろいろ試してみましたが、オリジナルとは大分違う感じになってしまいました。それでも、ジョンのボーカルは結構オリジナルに寄せることができたと思っています。 さて、恒例のお口(耳?)直しですが、今回も素直にご本家のMVをご紹介します。オーケストラの演奏の様子が伺えて、なかなか興味深いです。 改めて聞き比べると、まだまだ修行が足りないことを実感します。 今回も最後までお付き合いい

第32回「イン・マイ・ライフ(In My Life)」の巻

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今回はまたビートルズに戻って、「In My Life」をご紹介します。この曲は昭和40(1965)年にリリースされた彼らの6枚目のアルバム「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」に収録されています。 全くお恥ずかしい話ですが、このブログを書くまで、「ラバー・ソウル」のスペルは、「Lover Soul」で「恋人たちの気持ち」とかなんとか、そんな意味だと勝手に思ってましたが、本当は「Rubber(ゴム製)」で「Rubber Soul」は「Rubber Sole(ゴム製の靴底)」をもじって、前回ご紹介したローリング・ストーンズが、あるブルース奏者に「Plastic Soul(まがいもののソウル(音楽))」と揶揄されたのを聞いて、ポールがPlasticよりも柔らかくて安っぽいイメージのRubber (ゴム製)のSoul(音楽)と名付けたそうです。 この曲の作詞はジョンで、彼が初めて意識して自分の人生について書いた曲だそうです。この曲に限らず、収録された楽曲はそれまでのアルバムから大分変化して、シンプルなロックンロールから、より芸術性の高い音楽を指向しており、このアルバムは彼らの歴史の中で節目のアルバムとして位置づけられています。 前置きが長くなりましたが、観てやってください。The Beatlesのカバーで「In My Life」です。 今回、 自分としては、結構満足のいく出来になりましたが、 如何でしたでしょうか? 動画に使用したイラストは、話題の画像生成AIに挑戦して作ってみました。2枚目と3枚目のイラストはスタイルの指定は「デフォルト」で「コーヒーを飲みながら自宅の窓からロンドンの街を眺めるジョン・レノン」と指示したら出てきました。また、1枚目はスタイルを「アニメ」、4枚目は「ジブリスタジオ」で「リバプールの街を歩く若い頃のジョン・レノン」と指示したイラストです。 (こんなイラストが簡単に、しかも無料で出来てしまうのですから、大変な世の中になりました。還暦ジジイは何とか世の中について行ってますw) さて、恒例のお口(耳?)直しですが、今回も素直に本家のオフィシャル ビデオをご紹介します。お楽しみください。 今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もビートルズの曲をUPする予定ですので、また是非覗きにきてください。ではでは。 (よろしかったら、

第31回「サティスファクション」の巻

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3回続けてビートルズをお送りしたので、今回は英国を代表するもう一つののロックバンド、The Rolling Stonesをご紹介します。 The Rolling Stonesは、昭和37(1962)年にロンドンでMick Jagger、Keith Richard、Brian Jonesらによって結成され、その後、Brian Jonesの脱退(直後に自宅プールで事故死されています。合掌)等、幾多のメンバーチェンジを経ながらも、現在まで1度も解散することなく、第一線で活動を続けるロック界のレジェンド・バンドです。 今回ご紹介する「サティスファクション」は、昭和40(1965)年にリリースされた彼らの7枚目のシングルで初の全米1位を獲得。全世界で500万枚を超える売り上げを記録し、世界的な人気を獲得する契機となった曲です。 前振りはこれくらいにして、聞いてみてやってください。The Rolling Stonesのカバーで「(I can't get no) Satisufaction」です。 これまでギターの音がなかなかイメージ通りの音色にならなくて、自分でもイマイチと感じることが多かったのですが、今回は結構原曲に寄せることが出来て、まぁまぁ満足できる仕上がりになりました。 一方で、歌詞のキモの「satisfaction」の部分ですが、音節と符割の調整がなかなか難しく、微妙な感じになってしましました。英語は日本語と比べて子音と母音の繋がりが非常に複雑なので、ボカロの調教は本当に大変です。(この辺はもっと精進しないといけないところです。) さて、恒例のお口(耳)直しですが、今回はご本家のライブを2本ご紹介します。 1本目は、昭和40(1965)年のライブ映像で、前述したこの後、薬物の過剰接種等を理由に脱退する(解雇される)Brian Jonesの元気な様子も見ることができます。 もう1本は、2013年のライブ映像です。 この時、Mick Jagger、Keith Richardはお二人とも御年70歳! 昭和の御代では薬物の不法所持で逮捕されたこともあり、The Rolling Stonesといえば退廃と薬物のイメージでしたが、平成・令和の御代では長寿で健康的なイメージになっていましたw(80歳になった昨年、18年振りの最新アルバムを発表して、2024年6月現在、元気に

第30回「涙の乗車券」の巻

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節目の30回も前回に引き続きビートルズのカバーで「涙の乗車券(Ticket to ride)をお送りします。 この曲は、英国では昭和40(1965)年4月に9枚目のシングルとしてリリースされ、当然のようにチャート1位を獲得、また、5枚目のアオリジナル・アルバム「HELP」にも収録されています。ビートルズがコンサートツアーで世界中を飛び回り、人気絶頂だった頃の代表曲の一つです。 それでは、聞いてみてやってください、ビートルズのカバーで「涙の乗車券」です。 この曲の原題「Ticket to ride(乗車券)」に対して、邦題では「涙の」が付いています。英語が拙い自分でも、乗車券を買ったのは彼女だということは分かりましたが、これまで涙を流したのは、彼女の方だとばっかり思っていました。しかし、今回動画作成で訳詞を記載してビックリ! 涙を流したのは彼氏の方だったんですねー。(皆さん、知ってましたか?) さて、今回もお口(耳)直しは、ご本家の動画をご紹介します。お楽しみください。 この曲でリンゴは、両手で同時にドラムを叩く、とても珍しいドラミングをしています。自分のカバーでも、ここは頑張ってコピーしてみましたので、その辺を注意して聞いてもらえたら、ちょっと嬉しいです。 今回、数あるビートルズのヒット曲の中でこの曲を選んだ理由は、実は以下の動画をご紹介したかったからなんです。 第12回に登場したカーペンターズは、昭和44(1969)年にこの曲のカバーでデビューしました。何はともあれ、観てやってください。カーペンターズの「涙の乗車券」です。 ビートルズは、あまたのミュージシャンがカバーをしていますが、本家を超えるカバーはそうはありません。でも、個人的には、これは本家を超えていると思います。 因みに、こんな人たちもカバーしています。以下のリンク先を是非ご覧ください。(自分も今まで知りませんでした。ブログを書くためにいろいろ調べると新しい発見がありますw) (37) 涙の乗車券 CANDIES FINAL CARNIVAL - YouTube 今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回はビートルズが3作続いたので、ちょっとだけビートルズを離れようと思います。ご期待ください。(誰がだ!) (よろしかったら、以下をクリックしてください。) にほんブログ村

第29回「Twist & Shout」の巻

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自分がビートルズを聞き始めた半世紀前(!)には、ネット配信はもちろんのこと、貸しレコード屋も無く、好きな音楽を聴くには、レコードを買うか友達から借りるしかありませんでした。ですから、この時代に親に買ってもらったビートルズのベストアルバム(通称「赤盤・青盤」)は、おそらく自分の生涯で最も聞いたアルバムではないかと思います。 昨年11月にこの赤盤・青盤が半世紀ぶりに復刻されましたが、前回ご紹介した「I saw her standing there」と今回紹介する「Twist & Shout」は、復刻版のリリースに合わせて追加された楽曲です。 今回の復刻版では、新たな楽曲が追加されただけではなく、最新のAI技術を使って、音が格段に良くなっています。特に初期の録音は、ボーカル用と演奏用のたった2本のマイクで録音されたので、各楽器の音は混然一体となっていましたが、最新技術によって各パートの音が分離されて、はっきり聞こえるようになりました。(ある方がネットで説明していましたが、ホットココアをお湯に溶かす前のココアと砂糖の粉末に戻すようなものと言ってました。) 前置きが長くなってスイマセン。お耳汚しとなることは重々承知していますが、よろしかったら聞いてやってください。「Twist & Shout」です。 この曲は元々、ファーストアルバム「Please Please Me」のラストに収録されていますが、全14曲の内、先に発売されたシングル盤4曲を除く10曲を1日で録音するという過酷なスケジュール下、最後に収録されたのがこの曲で、ジョンの喉が限界を迎える中、復刻版ではリアルなジョンの魂のシャウトを聞くことができす。(この曲を歌い終えた後、ジョンはしばらく声が出なかったそうです。)是非お楽しみください。 ビートルズ・ファンは大きくジョン派とポール派に分かれ、自分はこれまで圧倒的にポール推しでしたが、最近、彼等の初期のライブを改めて観るようになって、「この時代のジョンもいいなー」と思うようになりました。 最後にこの人のカバーもご紹介します。タイトルは「ひねってワォ!」ですw 今回も最後まで見てくれて、ありがとうございました。次回もビートルズナンバーを予定していますので、また、覗きに来てください。ではでは。 (よろしかったら、以下をクリックしてください。) にほんブログ村