第17回「風をあつめて」の巻

今回ご紹介する「風をあつめて」は、昭和461971)年11月にリリースされた、はっぴいえんどの2枚目のアルバム「風街ろまん」に収録された、昭和40年代の日本のポピュラー音楽を代表する楽曲で、これまで多数のミュージシャンにカバーされ、現在でもCMソングに起用されるなど、時代を超えた名曲として評価されています。

さて、この「風街ろまん」ですが、発売当初は一部のマニア以外には、世間的に殆ど認知されることはありませんでした。しかし、はっぴいえんどのメンバー:細野晴臣(ベース)、大瀧詠一(ギター)、鈴木茂(ギター)、松本隆(ドラム)のその後の活躍により、このアルバムの評価はどんどん上がって、音楽雑誌などが時折企画する「日本の名盤ロックアルバム」といったアンケートでは、半世紀たった現在でも必ずBEST3には入っており、「日本のロックはすべてここから始まった」的な、半ば神格化されたステータスを獲得しています。(考えてみれば、今の10~20代の人たちが「日本のロックアルバム」なんてアンケートに投票するわけもなく、いつも大体同じようなジジイやオッサンが回答しているものと思われますw)

音楽的なことについては、私のようなトーシローがここでお話することはありませんが、上に掲載した、お世辞にも「爽やか」とは言えない無愛想な若者4人の顔のアップのアルバムジャケットは、「もうちょっとどうにかならなかったのか」と思います。
アルバム制作当時、メンバーにもこのデザイン案は評判が悪かったようなので、後世このアルバムが「歴史的名盤」と評価されると知っていれば、本人たちももっと強硬に反対していたでしょう。(ちなみにアルバムの見開きのイラストはこちらです。自分はこのイラスト気に入っていて、タイトル「風街ろまん」のイメージにもピッタリだと思います。)
前置きがすっかり長くなりました。この辺でウチのMEIKOをご紹介したいと思います。「風をあつめて」お聞きください。


如何でしたでしょうか?今回もいつものピアプロから、柚子茶さま、expoxy_puttyさまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございました。
出来栄えとしては、オリジナルの雰囲気がまぁまぁ出せたのではないかと、個人的には思っています。

さて、この曲の作詞は、皆さんご存じ、この後日本のポピュラー音楽界を席巻することになる松本隆さんですが、当時いつも本を持ち歩いていて文学青年風であったことから、バンドメンバーの細野さんに「詩を書け」と言われて、作詞を始めたそうです。

この詩を改めて読んでみると、「昧爽(あさあけ)」や「玻璃(がらす)」など、難読漢字が多く使用され、また、内容も「ひび割れた 玻璃ごしに 摩天楼の衣擦れが 舗道をひたすのを見たんです。」って、これはどう解釈したらよいのか、正直、自分にはよく分かりません。この格調の高い詩から、当時の大学生(松本さんは、当時慶応大学在学中)の教養の高さが垣間見えますね。
松本さんの約10年後に大学生になる自分たちのことを省みたときに、この間に大学生の教養は、劇的に低下していったのではないのかなぁ、と思います。(えっ、他人を自分と一緒にするなって、すいませんw)

さて、恒例のお口(耳)直しですが、昭和60(1985)年6月に「国際青年年」を記念して開催されたジョイントコンサートで、昭和47(1972)年のバンド解散後に1度だけ再結成された時の、恐らくフルメンバー4人の演奏が記録されている唯一の動画です。こちらをお楽しみください。

細野さんや松本さんの衣装は、時代を感じますねーw。(因みに、このイベントのMCは、我らが拓郎さんです。)
この時の演奏は、アレンジが効きすぎて、原型をとどめていないので、オリジナルを聞きたい方はこちらをどうぞお聞きください。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございましした。次回は6月4日頃、YMOの「Technopolis」を予定していますので、また覗きに来てください。ではでは。

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