第9回「人生を語らず」の巻

厨房の時に寮の部屋で夜勉強をしながら聞いていたラジオから、この曲が流れてきた時の衝撃は、今でも憶えています。たくろうさんの熱く激しいシャウトと非常に深い内容の歌詞にいたく感動し、以来、この曲をずっと聞き続け、困難な時にはずいぶんと励まされてきました。

そう言った意味では、今回ご紹介するよしだ たくろうさんの「人生を語らず」は、自分にとってのmy favorite songといえる曲だと思います。

たくろうさんは、昭和47(1972)年にCBSソニーレコードに移籍後、最初にリリースしたレコードが前回ご紹介した「結婚しようよ」で、以降リリースされた3枚のアルバム「元気です」「伽草子」「LINE`73」も全て大ヒットし、そして、これらの後に続く、この「人生を語らず」が収録されたアルバム「今はまだ人生を語らず」は、昭和49(1974)年12月にリリースされ、オリコンチャート1位となります。さらに翌年(昭和50年)8月には、静岡県つま恋で「かぐや姫」と共に、当時としては驚異的な5万人以上の観衆を集めたオールナイトコンサートを成功させます。
(「今はまだ人生を語らず」のアルバムジャケットです。)

このように「今はまだ人生を語らず」は、たくろうさんの長いキャリアの中でも絶頂期の代表作であり、このアルバムは、個人的には彼の最高傑作だと思います。

それでは、うちのMEIKOも気合を入れて歌っていますので聞いてください。よしだたくろうさんのカバーで「人生を語らず」です。

いかがでしたでしょうか?今回もピアプロから、シイ夫さま、nashiroさま、ryo848さまの素敵なイラストを利用させていただきました。ありがとうございましたm(__)m

さて、この名盤「今はまだ人生を語らず」ですが、現在は完全なオリジナル版としては発売されていません。というのも、このアルバムのA面の1曲目は、これまた名曲「ペニーレインでバーボン」という曲なんですが、この曲は現在発禁になっています。(話は脱線しますが、この曲の影響で同店は、「フォークの聖地」と称され、70年代の原宿を代表するカフェとなり、修学旅行のコースにもなるほどの人気を博したそうです。小生も一度行ってバーボンを飲んでみました。テヘ)

この発禁の理由なんですが、この曲の1節「テレビは一体だれのためのもの 見ているものはいつもツ〇ボ桟敷」の「ツ〇ボ」を問題視して、CBSソニーは発禁扱いとしてしまったそうです。「ツ〇ボ桟敷」は、別に聴覚に障がいのある方を揶揄しているわけではなく、普通に広く使われていた一般的な日本語なので、一体何が問題なのか、全く理解ができません。

よしだたくろうという昭和の一時代を築いたミュージシャンの最高傑作ともいえるアルバムのA面の1曲目を無残にもバッサリカットするなんて、あまりにもひどい話です。例えていうなら、The Beatlesの「Abbey Road」の1曲目の「Come Together」がカットされて「Something」から始まるようなものです。こんなことが許されるのでしょうか、ドン(机を叩く音)

こんなバカげたことは見直されて、オリジナル版もいずれ再発売されると考えていましたが、時代は逆の方向に進んでいるようです。これだけ「ポリコレ」の嵐が吹き荒れているご時勢では、誰もリスクを取って再発売するようなことはしませんよね、はぁ・・。

それでは、自分が45年以上も聞き続けてきた「今はまだ人生を語らず」の1曲目と2曲目をお聞きください。

今回、ウチのMEIKOに歌わせるために改めてじっくり聞きましたが、緊張感というか、たくろうさんとバックのプレイヤーの皆さんのテンションの高さをヒシヒシと感じた次第です。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございましたm(__)m 次回は7月31日、シュガー・ベイブの「Down Town」を予定していますので、また覗きに来てください。ではでは。

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